― この世界で、生き延びる=化け物になることやったんか?
いやぁ、なめてたわ。
まさかこんな考えさせられるゲームやとは。。
思いもよらずどっぷりはまってもうたから記事にするわ!!
◆ネタバレありのあらすじ
まずゲームやった人もやってない人も、わかるようにざっくりあらすじ。
黄色いレインコートを着た少女・シックスは、
巨大な船「モウ」の中で目を覚ます。
そこは、太った大人たちが子どもを太らせては食べる――
そんな異常な世界やった。
空腹に苦しみながら、シックスは船内を進み、
長い腕の管理人や、異様な料理人たちから逃げ延びていく。
けれど旅の途中、彼女は飢えに勝てず、
ついには仲間と思しき子どもまでも喰らってしまう。
最後に待ち受けていたのは、
“モウ”を支配する謎の存在「レディ」。
シックスは彼女を倒し、その力を手に入れ、
もはや“誰にも触れられない存在”になってしまう――
◆この物語にセリフはいらんかった理由
まずリトルナイトメア1には一言もセリフがない。
でも、ゲームを終えたあと、ほとんどのプレイヤーが「なんか…こわ…でも切ない…」って感情を抱く。
それはなぜか?
→ 言葉よりも、行動で語られる“変化”が強烈すぎるから。
- 序盤:小さなシックスが檻の中で目覚める
- 中盤:空腹に襲われ、ネズミを喰い、人間すら喰うようになる
- 終盤:レディを倒し、力を手に入れ、無表情で人を“見ただけで殺す”存在に
これって、1本の成長物語なんよな。
でもそれは「人間としての成長」やなくて、
**“世界で生き延びるために、人間らしさを捨てる成長”**やってん。
◆モウ=現代社会の縮図説:喰う側と喰われる側
モウの中にはいろんなエリアがある。
- 管理される場所(牢獄)
- 捌かれる場所(厨房)
- 食べる場所(食堂)
- 美を飾る場所(レディの部屋)
→ これ全部、“現代の人間社会”の構造そのまんまや。
- 子どもは管理され、太らされ、喰われる対象
- 大人はひたすら喰う。何も考えず、飽食に溺れてる
- レディは“支配する側”でありながら、鏡(=自己認識)を恐れ、自分を隠してる
→ つまりこの船は、
**「人間の欲望が暴走した社会の縮図」**なんや。
◆シックスは“正義”やったんか?
最初は“かわいそうな少女”に見えるよな?
でも進むごとに、「この子…大丈夫か?」ってなる。
- 喰わなければ死ぬ
- 喰えば生き残れる
- でも、その“喰う対象”が、だんだん“他者”になっていく
最終的に彼女は、レディを喰い、力を奪う。
そして、“喰われる世界”を無力化して歩いていく。
→ これ、「革命」にも見えるけど、
→ 同時に「支配者交代の瞬間」でもある。
つまりシックスは、“この世界で勝った”
でも、勝った=化け物になったってことや。
◆何が一番怖いって、この世界には「正解」がないこと
- レディを倒しても誰も喜ばない
- モウから出たあと、救済もない
- シックスが変わってしまったことだけが残る
つまりこれは、
**「何も変わらない世界で、唯一変わったのは君自身だった」**っていう話なんよな。
◆リトルナイトメア1が伝えたかったこと(まとめ)
- 人間社会は“喰う側”と“喰われる側”でできている
- 子どもはその構造に組み込まれていく
- 生き延びるには“自分を捨てる”しかない
- でも、それは本当に“生き延びた”って言えるんか?
◆だからこの物語は“ナイトメア(悪夢)”なんや
夜が明けることもなく、
誰かが迎えに来ることもなく、
ただ少女は歩き出す――
“次の支配者”として。
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『リトルナイトメア』の世界、ほんまに奥が深いよな。
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