『PERSONA3 Lunation the Act』開幕前レビュー|“死を抱く青春”が、再び舞台に蘇る


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キターーー!『ペルソナ3』新章舞台化に震える

オレたちの“あの夏”が、また始まる。

2025年7月、東京ドームシティ シアターGロッソにて上演される
『PERSONA3 Lunation the Act』は、原作ゲーム『ペルソナ3』の舞台化としては約8年ぶりの新章。

その上、「Weird Masquerade」シリーズとは演出もキャストも一新というニュースに、ファン界隈ではざわつきが止まらない。


まず何がアツいって、ストレートプレイ形式という思い切った構成。

これまでの舞台シリーズでは、キャラソンも交えた“演劇×ミュージカル”的アプローチだったけど、
今回はガチの芝居で勝負する気らしい。

つまり、「生きる」か「死ぬ」か、魂の問いを真正面からぶつけてくる予感がひしひしとある。


演出は“原作再解釈の鬼”キムラ真。

『極上文學』『夏目友人帳』『おとぎ裁判』などを手がけてきた人物で、
原作ファンの心情に寄り添いながら、「舞台でしかできない感情演出」を実現してくれることで定評がある。

しかも今回は、月光館学園に転校してから“約束の日”までを描く中編構成ということで、ストーリーとしてもかなり濃い。

たぶん、順平とチドリのあの件とか、風花の覚醒回とか、ボロ泣きポイントをちゃんと詰めてくる気がする。


会場はGロッソ。

ここ、照明と映像演出がバチバチにハマる劇場やから、
影時間の演出とかペルソナ召喚のシーン、期待値天井突破やで。


注目キャストがペルソナ3世界に“命”を吹き込む

キャスティングも攻めてる。


主人公・汐見彼方役には梅津瑞樹
『刀ステ』や『文ステ』など2.5次元舞台で実績のある俳優で、
透明感のある芝居と、一瞬で内面を見せる目の演技が光る。

無口系主人公を“表情と空気”だけで語らせるタイプの演技、
これP3主人公にピッタリちゃうか?


ヒロイン・岳羽ゆかりには大西桃香(元AKB48)
桐条美鶴には**太田夢莉(元NMB48)**と、舞台経験豊富な女優陣が参戦。

ビジュアルだけやない、舞台演技のスキルで選ばれてる感がある布陣が嬉しい。


前川優希(真田)や武子直輝(順平)といった男性陣も、
P3の“あのやや重い青春”をちゃんと背負える空気感を持ってるんよな。


あと注目したいのがファルロス役・中西智也

そう、あの“謎の少年”ファルロスを誰がやるかって、めちゃくちゃ大事やったわけよ。

原作知ってる人なら分かるやろ?
最後に全部持っていく役やで。


演出とキャストの相乗効果で、
“死を抱えた青春群像劇”としての『ペルソナ3』がどこまで舞台として昇華されるか──。

原作ファンとしては、
「泣かされる準備」だけは今のうちに済ませておこうやって感じや。

SNSではすでに戦いは始まっている──「また泣く準備しとくわ」

『PERSONA3 Lunation the Act』の発表と同時に、SNSでは
**“ペルソナ3再舞台化”**の文字がトレンド入り。

X(旧Twitter)では、かつて舞台版を追ってた古参ファンから、

「まさかのストプレ形式…攻めてるな」
「またチドリと順平で泣かされる予感しかしない」

…など、確信犯的感動の予感に揺れる声が多数。


一方、初舞台化組だった「Weird Masquerade」シリーズも根強い人気を誇っていて、

「あの時の蒼井翔太の空気感も良かったけど、
今回は役者の世代交代という意味でも意味が深い」

なんて声も。


つまりこの『Lunation』は、**過去の名作と、
次の世代の熱演が交差する“橋渡し”**のようなポジションでもある。

過去舞台を観ていたオタクにとっては、懐かしさと新しさのミックス

初見組にとっては、“人生に刺さる舞台”としての入り口になりうる、
そんなポテンシャルを秘めてるんよな。


さらに注目すべきは、演出の変化

Masqueradeシリーズでは“芝居×歌”のハイブリッドで泣かせてきたけど、
今回のLunationでは完全に“芝居一本勝負”

つまり、セリフと間と空気だけで、プレイヤーの心をえぐってきたP3本来の痛みや余韻を再現できる構成になるってこと。


正直、音楽で泣くのもいい。
でも──静寂で泣かされる方が、余韻、残るんよ。


“Lunation”が示す未来──これは始まりでしかない

そして何より熱いのが、今回の舞台が**「約束の日」までを描く“途中編”**だという点。

つまり、これは**“完結”じゃなく“始まり”**。
続編、ある。絶対ある。


原作を知ってる人ならわかるはず。

後半にかけて、物語は
人の生と死、選択と無力、友情と別れ、そして静かな絶望を含んだエモのカタマリになる。

そこをどう描くかが『P3』の命やし、そこをやらんわけがない。


つまり今回の『Lunation the Act』は、
シリーズ化を前提とした“布石”の第1作なんや。


その上で、キャストの**“伸びしろ”**も見逃せない。

今回のメンツ、伸びる。絶対に伸びる。

役を通して役者自身が成長していくシリーズ展開って、
2.5次元舞台でもなかなか稀少な体験。

『刀ステ』や『ヒプステ』のようなロングランに発展する可能性も十分やと思う。


演出のキムラ真が今後どこまで**“原作の空白”に踏み込んでくれるか**にも注目したい。

原作のイベント再現だけじゃなく、
舞台オリジナルの“間”や“解釈”を入れてくるタイプの人間やから、

「ああ、こういうP3の読み方もあるのか…」
と唸らされるシーン、絶対あるはず。


観るか迷ってる人へ。観とけ。いや、命を預けろ。

ここまで語って思うのは、
やっぱりこの作品は**“舞台でやる意義”がある**ってこと。


『ペルソナ3』って、ただの学園ジュブナイルやない。

自分の中にある“影”と向き合い、誰かと絆を結びながら、
それでもどこかで孤独に死を受け入れていく物語や。


ゲームの中で静かに語られていたそのテーマが、
目の前の人間によって息を吹き込まれる。

その感情の波にのまれる快感、
そして終演後の魂の余韻は、舞台でしか味わえへん。


しかも今回はその**“魂の入り口”としての第1幕。**

観るしかないやろ。
泣く準備しとけよ。

月が落ちる前に、あの夏がまた来る前に。

おしまる✕
オタク脳で世界を見てる中の人。
考察、推しかつ、テレビの茶々入れが日課。
ゆるく楽しんでもらえたらそれで十分。
気が向いたら、他の記事も読んでってな。
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