舞台『チ。』が攻めすぎてる!アニメ超えの“身体で語る”哲学演劇に震えた


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原作×舞台化の衝撃 ― “命を懸けて真理を問う”物語が再び動き出す

2025年秋、あの傑作漫画『チ。-地球の運動について-』が、まさかの舞台化──。
いや、「舞台化」って言うと安易に聞こえるかもしれんけど、これはそういう次元の話ちゃう。もはや“再構築”や。“魂の再発火”や。

原作は魚豊(うおと)先生による、人類の「知の探究」に命を懸けた者たちの群像劇。異端が死罪になる15世紀ヨーロッパで、それでもなお“真理”を追い求めた人間たちの姿が胸を打つ。そして今回、それが“舞台”という生の表現媒体に置き換わることで、もっとリアルに、もっとエグく、もっと痛烈に突き刺さってくる。

ただ再現するだけの舞台化やない。台詞、肉体、音楽、そして空間。あらゆる表現手段をぶち込んで、「人はなぜ信じるのか」「思想とは命を懸ける価値があるのか」を、観客の五感ごとぶん殴りにくる舞台やねん。
これはもう“ただの舞台”やない、観念と感情が燃えあがる“儀式”や。


アニメ版との違い ― 地動説より「人間」をえぐる視点

2024年にNHKでアニメ化された『チ。』も素晴らしかった。原作へのリスペクト満載で、地動説というテーマをめぐる壮大な叙事詩が丁寧に描かれとった。
けどな、今回の舞台版はその真逆。完全に“攻め”に転じてる。

脚本を手がけるのは長塚圭史。彼はこの作品を、「異端審問官・ノヴァク」の視点から描くという荒技に出た。これはつまり、これまで“悪役”として扱われがちやったノヴァクに「感情」と「葛藤」を与えるってことや。

地動説を信じた者たちと、それを否定した者たち。両者のあいだにある“信念の違い”を掘り下げることで、「どちらが正しいか」ではなく「人はなぜ信じるか」という、より根源的な問いを突きつけてくる構成。

アニメが“歴史の証言”やとしたら、舞台は“観客自身への問いかけ”。
見る者は、気づいたらノヴァクにも、地動説を唱えた者にも、自分自身を重ね始める。
いやこれ、心が試される舞台やぞ。


キャストが神すぎる ― 森山未來×窪田正孝で“魂”が可視化される

正直、キャスト発表されたときのSNSのオタクたちの「やばいやばい祭り」は語り草レベルやった。

まず主演は窪田正孝。ドラマでも映画でも“感情の濃度”が段違いな彼が、思想と信念を背負って命を懸ける役を演じるって時点でもう満点。
そこに三浦透子、大貫勇輔、成河、吹越満……と錚々たる実力派たちが脇を固める。

でも、やっぱり一番震えたのは森山未來の名前よ。彼が演じると、もう舞台は“芝居”やない。“現象”や。“人が信じるという行為”そのものを、肉体で表現する異次元の俳優やからな。しかも今回はポラック演出という、動きと言葉が融合するタイプの舞台。これは絶対に“森山未來案件”なんよ。

このキャスティング、完全に「本気の布陣」。推しが誰とか関係なく、舞台そのものに恋してまうレベルやで。

アブシャロム・ポラック演出とは? ― 動き×言葉×幻想の異次元融合

この舞台の演出を手がけるのが、“異能”の演出家アブシャロム・ポラック。
イスラエル出身で、振付家でもあり俳優でもあるマルチな鬼才やねんけど、何がすごいって彼の作品はいつも「ジャンルを越えてくる」こと。

たとえば過去に話題をさらった『百鬼オペラ 羅生門』では、芥川の短編を“台詞×動き×音楽×照明”でまるごと変換し、観客に「物語ではなく、感覚を体験させる」という逆転の構造を提示してきた。

そして今回の『チ。』でも、彼の真骨頂である“身体と言葉の融合”が全開。
ただセリフを言うんじゃなくて、「言葉が身体から生まれる」ような演出を目指してるって。
そんなんもう…舞台に“哲学”が出現するやん。

しかも、音楽は阿部海太郎。静謐で情緒ある旋律が、ポラック演出の“間”を一層引き立てる。
演者の身体が空気を震わせ、音が空間に溶けて、観客が無言で泣く。
そんな“説明できない体験”を創ろうとしてるって、こんなん期待しかないやろ!


演劇の限界を越える表現 ― “思想が肉体化する”瞬間

この舞台、なんでここまで騒がれてるかって、“舞台でここまでできるんか!?”っていう挑戦が詰まりまくってるからやねん。

ただのストーリーテリングちゃう。
登場人物の“信念”が、肉体や空間や沈黙によって“立ち上がる”。
それを観客が「感じ取ってしまう」ことこそ、この舞台最大のヤバさ。

たとえば、人がなにかを信じるって、ほんまに体に出るやん。声が震えたり、拳が震えたり、目が離せんかったり。
そういう“目に見えない感情”を、可視化してしまうのがポラック演出と、今回のキャストの力や。

しかもそれを、“あの『チ。』”という歴史と思想が詰まった作品でやる。
つまりこれは、「人類の知と信仰の歴史を、2時間で身体に叩き込まれる演劇」ってことや。
もう、体験しな損やでほんま。


公演情報&チケット ― これは劇場で“信じる”体験をする舞台

  • 東京公演:2025年10月 @ 新国立劇場 中劇場
  • ツアー公演:2025年11月〜 全国主要都市(詳細は後日発表)
  • 演出:アブシャロム・ポラック
  • 脚本:長塚圭史
  • 音楽:阿部海太郎
  • 主催・制作:ホリプロステージ
  • 出演:窪田正孝、三浦透子、大貫勇輔、成河、吹越満、森山未來 ほか

チケット発売日はまだ未発表やけど、公式サイトでは最新情報が随時更新されるらしいで:
公式サイトはこちら


「知る」ではなく「感じる」、『チ。』の真理に触れたいなら、この舞台はガチで見逃し厳禁。
思考も、身体も、感情も、すべてが動かされる舞台体験が、2025年秋、始まる──。
まじ必見やわ。

おしまる✕
オタク脳で世界を見てる中の人。
考察、推しかつ、テレビの茶々入れが日課。
ゆるく楽しんでもらえたらそれで十分。
気が向いたら、他の記事も読んでってな。
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