サスペンスと感情ドラマが交錯する『パラレル夫婦』第5話。ついに“事件編”とされる謎が一部解明され、それぞれの世界で起きていた違和感の正体が明らかになってきた。
今回は、黒幕とされた大家・服部の動機考察、物議を醸していた“黒服の男”の正体、さらに「事件編・解決」というテロップの意味から、次の物語の方向性を一気に考察していく。
◆ 黒幕はやはり“服部”だった!動機は過去のCMトラブル?
最初から怪しかった大家の服部。
第5話で彼の部屋が“犯人の部屋”として匂わせられていた空間と一致し、視覚的にも明確に黒幕と判明した。
ただし、服部の“動機”はまだ明かされていない。
ヒントになったのは彼の口からふと漏れた「劇団仲間」という言葉と、幹太・なつめが“CMディレクター”という職業である点。
この2つから導き出される仮説は──
服部の劇団時代の関係者が、2人が制作したCMの中で不利益を受けた or 傷つけられた。
それが服部の逆恨みにつながり、今回の事件に発展した可能性がある。
加えて、服部が近所に野菜を配っていたことも気になる。これはつまり、問題となったCMが野菜関連であったという暗示とも考えられる。
メディアが知らぬ間に誰かを傷つける──その構造に恨みを抱いた人物像が浮かび上がってくる。
◆ 黒服の男=丸山だった…髪色に込めた“喪に服す”想い
もうひとつ注目されたのが、“黒服の男”の正体。
幹太の世界線で後ろ姿で現れ、不気味に描かれていたその人物は、丸山だったと明かされた。
ここでカギになったのが、“髪の色”。
- なつめが生きている世界では → 金髪混じり
- なつめが亡くなった世界では → 黒髪
つまり丸山は、なつめの葬儀に出るために黒髪に染めていた。
ただ、幹太とは気まずい関係だったため、顔を出さず後ろ姿でお焼香を済ませた。結果として“怪しい黒服”と誤解されていたわけや。
この描写、実は1話から丁寧に伏線が張られていた。
視聴者のミスリードを誘いながら、きっちりと“回収”する構成は見事やったな。
◆ なつめ側の黒服は服部?複数犯説も否定できず
一方で、なつめの世界線で実際に襲ってきた“黒服”は、丸山ではない。
この男は明確に敵意を持ち、なつめに危害を加えようとしていた。
となると、現状もっとも怪しいのは服部。
ただし、直接なつめに襲いかかる描写はまだ無いため、別人や共犯者が存在する可能性も捨てきれない。
複数犯説や、世界線をまたいで関与している存在がいるとしたら…?
この先、さらにもう一段深い“闇”が見えてくるかもしれん。
◆ 「事件編・解決」は物語の一区切り。次は“夫婦編”か?
第5話のラスト、予告で流れた「事件編・解決」のテロップ。
これは、襲撃事件や黒服の正体といったミステリー要素に一旦の区切りがつくという意味や。
でも、それで終わりやない。
むしろここからが『パラレル夫婦』の本当の物語のはじまりなんちゃうか?
ヒントは、なつめのセリフにある。
「2人とも、お互いをちゃんと守ってる。」
事件を通して、幹太となつめは“互いがどれほど大切な存在か”を再確認した。
ならば次に描かれるべきは、**「大切な人を取り戻すための物語」**や。
◆ パラレルはいつから?なぜ?元に戻れる可能性は?
じゃあ──どうやったら、2人は再び同じ世界で生きられるのか?
次章では、物語が感情から“構造”へと踏み込んでいくことになるやろう。
- パラレルワールドはいつから始まっていたのか?
- どんなきっかけで2人は分断されたのか?
- 世界を“再統合”する方法はあるのか?
“喪失と再生”、“愛と記憶”、“選ばれなかった世界”──
こういったテーマが、これからの『パラレル夫婦』をさらに深くしてくれるはずや。
事件は解決した。けど、心の物語はこれから。
ここから先は、サスペンスを超えた「愛のSF」が始まるかもしれん。
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