【まずは簡単に】第1話のあらすじ
物語の舞台は、偏差値78の進学校「清爛学園」。 首席入学した天才少女・仲野茜は、虚無的で退屈な日々を送っていた。
そんな彼女の通学路で、左腕を切断された女性の遺体が発見される。 現場に足を運んだ茜は、不思議な雰囲気を持つ男・黒川悠と出会う。
その出会いが、茜の中の何かを静かに動かし始める。
左腕だけを切断された遺体、ただの猟奇じゃない
遺体の左腕だけが切断されていた。しかも切断面は異常にキレイ。 これはただの暴力じゃなく、“意図的な切断”と考えるべきや。
犯罪心理学では、一部の切断は以下の意味を持つことがある：
- 怒りや恨みの一部的な象徴
- 儀式性を帯びた冷静な犯行
- 感情の拒絶や切断の象徴（左＝感情、不器用など）
ドラマ的に考えると、この切断にはメッセージ性が込められてそうやな。 連続性や、象徴的なテーマを感じる。
黒川悠という“不気味な引き金”
遺体の傍に立っていた黒川は、やましさゼロ。 警察にも動じず、茜の学園にまで現れるという謎の存在。
オレの考察やけど、 黒川＝壊れることの象徴であり、茜を感情の境界線へ導く存在。
人間やけど、普通の枠からは明らかに逸脱しとる。 彼は茜を“壊す”旅へと誘う導火線なんや。
石像が壊れていたことの“違和感”
学園のモニュメント（足の像）が壊れていたシーン。 これが、ただの破壊じゃないことは明らかや。
- 破片が少ない
- 騒音なし
- 台座がもともとズレていた
つまりこの像、ハリボテであり、学園そのものの象徴でもあったかもしれん。 そして、茜1人でも壊せる重さ。
彼女のセリフ「知識だけじゃ意味がない。その先の感情を知りたい」は、 この破壊行為の動機として成立してる。
この破壊こそ、茜の**“最初の犯行”**。
殺人とは別の、“壊すことで感情を知ろうとする第一歩”やった可能性が高い。
ライト破壊の意味──誰が壊したのか？
1話ラスト、黒川の店でライトがパチッと壊れる。 この描写、めっちゃ意味深や。
考えられる可能性は3つ：
1. 茜が壊した
- すでに感情の芽生えを得ているため、再び破壊する意味は薄い。
2. 黒川が壊した
- 茜に与えた“壊す意味”を、自身で体験しようとした？
- ただし、殺人犯であればライト破壊なんて象徴的行動は不要では？
3. 第三者が壊した
- 誰かが彼らの会話を聞いていた？
- 成立させるには裏設定が必要やけど、可能性ゼロではない。
このライト破壊の動機と人物が、今後の物語に大きく関わるのは間違いない。
『MADDER』というタイトルの意味
1. 「madder」＝より狂った者
英語で「mad」の比較級。
つまり茜は、狂いの“入口”に立っている段階。 「正気」と「狂気」の境界を越えていくプロセスの象徴や。
2. 「madder」＝茜色に染まる
madderは植物名で、赤い染料の意味も。
茜＝赤く染まる＝感情・罪・血
彼女の内面が、静かに染まっていく過程を示してるとも読める。
結論：これは「狂気」ではなく、「感情を得た代償」の物語
『MADDER』は殺人ミステリーやない。
感情を知った少女が、“壊すことで自分を理解しようとする”物語。
「犯人は誰か？」よりも、 **「誰が、いつ、どこで、何を壊すのか」**を追う物語やと思う。
まとめ：次に壊れるのは、誰か。それとも心か。
- 左腕切断遺体：感情の拒絶、あるいは恨みの象徴？
- 石像破壊：茜の犯行＝感情獲得の起点
- ライト破壊：誰かが“次の一歩”を踏み出したサイン
これらの点を繋ぐと、『MADDER』は
**「壊れ始めた感情は、もう戻らない」**というテーマを静かに描いてるように思える。
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