Q:『未解決事件は終わらせないといけないから』のトゥルーエンドの意味とは?
A: それぞれの“優しい嘘”が絡み合い、事件の真相は曖昧なまま終わる。
けれどその曖昧さこそが、登場人物たちが誰かを守ろうとした証。
答えを求めるゲームではなく、「あなた自身が赦すことで終わらせる物語」やねん。
この記事はネタバレを含みます。
🌙“事件を解く”ことと“終わらせる”ことは、違う。
『未解決事件は終わらせないといけないから』。
そのタイトルからして、なんやただのミステリーやと思ってまうよな?
けどウチ、プレイしてすぐ気づいたんよ。
これは「謎を解いてスッキリ!」とかいうゲームやない。
人の嘘、すれ違い、過去、優しさ。
それを“どう終わらせるか”をプレイヤーに託した物語やったんよ。
ほんまは誰も悪くなかったかもしれん。
でも誰もが何かを守ろうとして、
気づけばひとつの事件が、12年間も未解決のままになってしまった——。
しかもその真相は、「明かされる」んやなくて、
プレイヤー自身が証言を整理して、自分で見つけ出すように作られてるんよね。
ほんで、最後には“あなたが事件を終わらせて”って言われる。
え?ウチが?
……そう。あの事件を終わらせられるのは、君しかおらんのよ。
この記事では、そんなこの作品の
🧩 あらすじ
🧠 トゥルーエンドの条件
🤫 嘘の理由
👤 審判者の正体
🌀「終わらせること」の意味
ぜんぶ丁寧に、解説してくで!
『未解決事件は終わらせないといけないから』ネタバレあらすじ解説|“優しい嘘”が招いた失踪事件の真相

「犀華」という名前が引き起こした悲劇とは?
物語の中心にいるのは、小学生の女の子「宮城犀華(みやぎ さいか)」。
ある日突然、公園で行方不明になった彼女の失踪事件が、すべてのはじまりやねん。
けど実は、この事件にはもうひとり“犀華”と呼ばれる子が関係してた。
それが「原島犀華」。こちらは早産で亡くなってしまった子やけど、
死亡届が出されず、戸籍上は“存在している”状態になってたんよ。
ほんでな、名前が偶然同じってだけで、
亡くなった原島犀華の母・理佐子は、ある日ふと見かけた宮城犀華を「ウチの子や」と信じてしまうんよね。
これが、“誤認による誘拐事件”の発端。
誰も悪意を持ってへんのに、偶然と悲しみと信じたい気持ちが重なって、
取り返しのつかへんことになってしまったんや…。
登場人物たちがついた“嘘”とその理由|守りたかったのは誰か
事件の関係者は、誰もが“嘘”をついてる。
けどそれは、誰かを傷つけるためやなくて、守るための嘘やった。
💬 原島公正(理佐子の夫)
→ 妻の精神が不安定なことを理解しつつ、
娘を取り戻そうとする行動を見守っていた。
最終的には自ら“誘拐犯”として出頭し、全責任を背負うねん。
💬 槙野恵(ヘルパー)
→ 公園で子どもから目を離してしまった罪悪感から、
警察に提出する証言の時間をちょっとずらす。
それは翔太を守るためであり、自分の責任を少しでも軽くしたかったんやと思う。
💬 翔太(犀華の兄)
→ 公園で妹と遊んでいたが、アメを買いに行ったすきに妹がいなくなった。
その時、万引きしていたことを隠すため、何も言わなかった。
「オレのせいで犀華がいなくなったんちゃうか」って、自分を責めてたんや…。
——この嘘たちは、
「隠したい」「逃げたい」じゃなくて、
“優しさ”から始まった嘘やった。
けどそれが、証言をバラバラにして、
事件をより複雑でわかりにくいもんにしてもうたんよな…。
トゥルーエンド到達条件とノーマルとの違いを解説|True Endを見るための整理とポイント

🗝 証言54個の整理と鍵の条件まとめ|見逃しやすい会話とトリガーを解説
このゲーム、ただの“読みゲー”やと思ってたら痛い目みるで。
プレイヤーは清崎蒼の視点で、関係者の証言(=会話ログ)を集めて、
それを時系列やテーマごとに「整理」していくことになるんよ。
しかもな、整理するだけやなくて、順番通りに並べる必要がある。
これはもう、ストーリーというより証言のジグソーパズルやねん🧩
📝 会話は全部で54個。そのうち、鍵がついた会話が何個かあって、
ある証言を開いた状態で別の会話を見ると、トリガーで開く仕様になってる。
ここで注意したいのが、
🚫 “見逃しやすい”会話があるってこと!
特定のキャラの証言を特定の順番で見てなかったり、
逆に順番を飛ばして整理すると、エンディングがTrue Endじゃなくノーマルで終わるんよ…。
🔍 トゥルーエンドを見るには:
- すべての証言を正しい順で整理
- 重要なパスワードや質問に正確に答える
- 鍵付き証言(=「記憶の深部」)を全開放する必要あり
🔍 ノーマルエンドとトゥルーエンドの違いを比較|あなたが選んだ“結末”の意味とは?
ノーマルエンドとトゥルーエンド、どっちもプレイとしては完結するけど、
“物語の意味”がまったく違うんよ。
📘 ノーマルエンドでは…
清崎はある程度証言を整理して、「これが真相や」と一応の答えを出す。
でも、心のどっかで「ほんまにこれでよかったんか…?」っていう疑念が残る。
🗝 トゥルーエンドでは…
最後の証言整理が終わったとき、清崎に「ある声」が語りかけてくる。
それが「審判者」やね。
「あなたが事件を終わらせて」
その声は、未来の犀華かもしれへんし、理佐子の心象かもしれへん。
でもそれ以上に——「プレイヤー自身」への問いかけにも感じるんよな。
ここがすごいところで、
このエンドでは真相を明かすんやなくて、“終わらせる決断”を求めてくる。
あなたはこの事件を、どう終わらせる?
赦す?忘れる?理解する?
——それを決めるのは、あなただけやねん。
審判者の正体は誰か?未来の犀華か、それとも理佐子?|“事件の語り手”を読み解く考察

👁 「あなたが事件を終わらせて」…その言葉が意味するもの
トゥルーエンドでだけ現れる“審判者”。
名前は出てこない。姿も見えない。けど、最後の最後でこう言うんよ。
「あなたが、この事件を終わらせて」
はじめてこの言葉を聞いたとき、ウチの背中、ゾワッ…てなった。
なんなん?誰がしゃべってるの?って。
──でな、考察界隈では**「未来の犀華」説と「理佐子の精神世界」説**の二つが有力やねん。
💭 未来の犀華説
事件後、無事に保護された“宮城犀華”が大人になり、清崎蒼と出会って、
「私があの時…失われた存在の声かもしれない」と語ってるって解釈やね。
まるで“存在しなかった犀華(原島犀華)”の声を、未来の犀華が代弁してるような不思議な構造。
💭 理佐子の精神世界説
もうひとつは、理佐子が抱いていた「娘は生きている」という妄信が作り出した精神的世界。
“審判者”は、現実の世界と向き合いきれなかった理佐子の心の声であり、
事件を終わらせてくれと願っているのは、彼女自身やったんかもしれん。
けどな、ウチはこう思うんよ。
🔑 あれは、プレイヤー自身への問いかけや。
証言をすべて読み、整理し、順番に並べた“あなただけ”に、
最後の最後で「終わらせる権利」を渡してきた。
これはただのゲームじゃない。
「誰もが優しい嘘をついた物語」として、その嘘たちを赦す覚悟があるか?
……って、プレイヤーに聞いてきてるんよ。
🔓 「終わらせる=赦す」という選択|答えの出ない事件との向き合い方
この作品、ほんまにおもろいのが、
“真相が一切明示されない”まま終わるってとこやねん。
ほら、ふつうの推理ゲームなら最後に「犯人はお前だ!」やん?
でもこの作品はちゃうねん。
「誰が悪かったのか?」すら、プレイヤーに委ねてくるんよ。
その代わりに提示されるのが、“赦し”や。
- 公正の罪を赦せるか?
- 槙野の判断を受け止められるか?
- 翔太の沈黙に、意味を見いだせるか?
つまり、「終わらせる」ってのは、“全部を許容する”ってことやねん。
事件の全容を完璧に理解することやなくて、
嘘も傷も引き受けた上で、「もう終わらせよう」って思えること。
それがこのゲームがプレイヤーに託した、一番大事な選択肢やとウチは思ってる。
登場人物たちの“優しさと罪”を解剖する|嘘・後悔・それぞれの選択

👨👩👧 原島公正が罪を被った理由|夫として、父としての覚悟
まずは、事件の裏で一番“大人の覚悟”を見せた人からいこか。
原島公正(はらしま こうせい)は、亡き娘・犀華の父であり、
精神的に不安定な妻・理佐子を支えてた存在。
けどこの人、妻が「娘はまだ生きてる」と信じ込んでいることに対して、
無理に否定したりはしなかった。
それどころか、娘と信じた宮城犀華を家に連れてきた理佐子を、
止めることなく受け入れた上で、最終的には“自首”するんよな。
👉 自分が連れ去ったことにして、すべての責任を背負って。
それは決して「嘘」やなくて、
**“誰かを守るための沈黙”であり、“父としての覚悟”**やったんやと思う。
🧑⚕️ 槙野の証言のねじれと、その背後にあった想い
槙野恵(まきの めぐみ)は、犀華と翔太を見守るヘルパーとして登場するんやけど、
彼女もまた“優しい嘘”をついてしまうひとり。
失踪当日、電話に気を取られて目を離したことを悔やみながら、
証言で実際よりも短い時間しか目を離してなかったように話す。
👉 それは「責任逃れ」やなくて、翔太を守るためやったんよ。
もし本当の時間を言ったら、
「お兄ちゃんが何かしたんやろ」って責められるかもしれん。
でも槙野は、それが怖かった。守りたかった。
だから、証言を“ねじって”しまったんや。
こういう“嘘の理由”って、
プレイヤー側にも「分かる…でも…」って感情を残すよな。
🧒 翔太が沈黙した理由|万引きが象徴する兄としての罪悪感
翔太は、宮城犀華の兄。
失踪当日、一緒に遊んでたにもかかわらず、
彼は**「目を離した理由」をずっと言わへん**かった。
その理由は、“アメを万引きしてたから”。
──なあ。
めっちゃ子どもっぽい理由に見えるけど、ウチはこれが一番つらかった。
「オレがあの時アメを買いに行ってなければ…」
「オレのせいで犀華がいなくなったんちゃうか…」
そう思って、誰にも言えんくなってたんやろな。
子どもなりの罪悪感と、背負ってしまった責任。
万引き=事件そのものとは関係ないはずやのに、
その一瞬の“隠しごと”が、
ずっと翔太の心を縛ってたんよ。
それぞれの“嘘”は、小さく見えて、めちゃくちゃ重い。
そしてどれもが、“優しさ”でできてる。
……だからこそ、プレイヤーの胸にずっと残るんやと思う。
なぜ事件は“未解決”のまま終わったのか?|記憶の再構築と“赦し”の意味を考察

🌀 「事件を終わらせる」とは何か?真相ではなく“気持ち”を整理する物語
この作品って、トゥルーエンドにたどり着いても、
「この人が犯人でした」って明確な答えは出てけぇへん。
じゃあなんで、タイトルが
**『未解決事件は終わらせないといけないから』**なんかって話やねん。
ウチが思うに、この“終わらせる”って言葉は、
事件の真相をハッキリさせることやなくて、
関係者たちの「感情」や「記憶」と向き合って、整理してあげることなんよ。
📌 清崎がやっていた「証言の整理」って、ただの調査やなくて
バラバラになってしもた人の気持ちや嘘や後悔を、
ちゃんと順番に並べて、“誰がどこで傷ついたか”を明らかにする行為やねん。
つまり、「未解決事件を終わらせる」っていうのは、
人の過去を、赦しながら見つめ直すこと。
それがウチがこの作品から一番感じたメッセージや。
🧩 ジグソーパズル構造に隠された問い|証言を並べた“あなた”へのメッセージ
このゲームの最大の特徴は、やっぱり“証言を並べて整理する”ってとこ。
ほんまにパズルやねん。順番を間違えたら意味が変わってまうし、
途中でロックされる会話もあるから、プレイヤー自身の手で“真実に近づく”必要がある。
でもな、この構造って、ただのゲームギミックやない。
「あなたは、どんな順番で“誰の気持ち”を整理しますか?」
って問いかけられてる気がしてならんかった。
たとえば、翔太の証言から整理するか、
理佐子の妄想から見るか、
槙野の嘘を先に紐解くか——
その順番って、つまりプレイヤーが**“誰の声を一番に聴くか”**ってことやろ?
この構造を通じて、
ゲームはプレイヤーにこう問いかけてくる。
「君は、誰の嘘から赦す?」
🧠 証言のジグソーパズルって、実は感情のジグソーやったんかもしれへん。
真相なんて、もしかしたらどうでもよかったのかもしれん。
誰もが“誰かを守ろうとした”その気持ちを、
ウチらが整理して受け取って、そして「もうええよ」って赦してあげること。
それが、この事件を“終わらせる”ってことやったんよな。
嘘も傷も引き受けて、“終わらせる”ことに意味があった|『未解決事件は終わらせないといけないから』まとめ

🌌 誰かの“嘘”が、誰かの“優しさ”だった
この物語に登場する嘘は、どれも冷たいものやなくて
誰かを守るための嘘、もしくは、自分を責めたまま生きていくための嘘やったんよ。
- 原島は、犀華を守るために「自分が殺した」と言った
- 槙野は、真実を話すことで犀華が壊れてしまうのを恐れた
- 翔太は、誰かのせいにしないと自分が壊れてまうから、黙った
この3人の嘘を“ウソつき”って切り捨てること、ウチにはできへん。
むしろ、誰よりも優しくて、誰よりも不器用やったからこそ
事件が“未解決”のままになってしまったんやと思う。
🔍 真実を暴くんやなく、“痛みを知る”ことがこの物語の本質
普通のミステリーやったら、
「犯人はこいつや!」ってスカッと終わるんかもしれへん。
けどこの作品は、そんな分かりやすいカタルシスをあえて拒んでくる。
この物語でプレイヤーがやるのは、
誰が悪かったかを決めることやなくて、
誰がどこで間違えて、どんな後悔を抱えて生きてるかを受け止めること。
🧠 真相を解いたプレイヤーに突きつけられるラストの問いかけ——
「じゃあ、君はどう終わらせる?」
この問いが、ずっと胸に残る。
🧡 “赦す”という終わり方が、こんなにも苦しくて、あたたかい
このゲームがすごいのは、
赦すためには、理解しなきゃいけないってことを見せてくれたこと。
証言を並べて、
嘘の裏にある後悔や優しさを見つけて、
全部ひっくるめて「もうええよ」って言うこと。
それがこの作品が言いたかった「終わらせる」って意味なんやろな。
🎭 ただの事件解決やなくて、
人の心と心を、ちゃんと繋ぎ直すための物語。
そうウチは感じたで。
この作品に触れて、ウチ自身も
「誰かの気持ちを、ちゃんと最後まで聞いてみよう」って思えた。
そしてそれこそが、“未解決事件”を終わらせるってことなんかもしれへんな。
コメント